潤い肌スキンケアは保湿が決め手

肌の仕組みと美肌 ⇒ スキンケア ⇒ スキンケアの原点は保湿

スキンケア


潤い肌スキンケアは保湿が決め手

肌トラブルの最大原因は乾燥 ←|→ 潤い肌復活スキンケア法





◆ 美肌は保湿で決まる


乾燥を防御するためには保湿が必要になります。

保湿で最も重要なことは、肌の角質層に保持されている水が出て行くのを止める、という事です。


先ず単純には、肌表面に膜を作るという方法。これにはワセリンを塗るのが手っ取り早いです。使用感が悪かったら保湿クリームでも構いません。香料やら有効成分やら、あまりゴタゴタ成分が入っていなくて、保湿がメインであることが大切です。

次は角質内部へのアプローチ。高機能化粧品なのですが、保湿因子の様な成分を含んでいる事が条件です。


角質には天然保湿成分があり、アミノ酸や尿酸などが含まれていて、これらが角質内の水分を抱え込んでいます。

天然保湿成分と同じ様な成分を含んだ化粧品を使って、角質へ浸透させれば、外へ出て行こうとする水分を抱え込んで呉れます。


3つ目は、角質と角質の間を満たしている角質細胞間脂質に着目した保湿。

角質細胞間脂質は脂質と水分が層になった構造をしていて、その50%を占めているのが、お馴染みのセラミド


これを含んだ化粧品を使って浸透させると、角質細胞間脂質が再構築したり、潤いが補われたりするので保湿効果が得られます。

セラミドは高価なのでタップリ使った化粧品は相当高価です。次善策は上の「アミノ酸」を使った化粧品ですが効果は薄い。



◆ 潤いは角質層が担当している


人間の肌(皮膚)は、外側から表皮、真皮、皮下組織という3層構造をしています。

表皮は表皮細胞がレンガの様に積み重なっており、外からものが入らない様に全身をガードしています。


さらに、表皮の最上層は角質層と言う死んだ細胞の層で出来ています。

肌のどの部分が乾燥や保湿に関係しているかと言うと、角質層です。


     

厚さで見ると、角質層は表皮+真皮の厚さの1%しか無く肌の奥に化粧水を「入れる」イメージで叩き込んでいる人が多いと思いますが、そういうものでは無い事を知るべきです。


肌に潤いを与えるのべき標的は厚さたった20ミクロンの表面の角質層です。

角質層は大変薄いので、化粧水などを沢山吸収することが出来ません。


テーブルにA4版の薄い紙を置いて、手ですくった水を叩き込んで行くとします。あなたがいつも付けている化粧水と同じ位の分量の水を叩き込む事ができるでしょうか?


薄い紙なら水を吸収しきれずに、ビシャビシャ溢れてしまうでしょう。


角質層の厚さはラップフィルム程度で、顔の表面積はA4版くらいなので、化粧水を顔に付ける行為はこの実験に近いものになります。


ただし、元の紙は水分を含んでいませんが、角質層は元々水を含んでいるので、紙より水を吸いにくい素材です。


さらに角質細胞同士の間は脂で満たされているので、水を弾きます。


要するに、厚さが僅か20ミクロンしか無く、しかも脂で満たされている角質層にタップリ化粧水を入れる事は不可能だという事です。


顔の角質層の体積を計算すると、何と、1ml(1cc)。1ccの角質層にどうやってタップリの化粧水がはいりますか??


では、入らなかった化粧水は何処へ行ったのか。全て蒸発したんです。



◆ 乾燥肌の救世主はセラミド


外からものが入らない様にバリアして、さらに角質層の水分を守る役割を担うのはセラミドです。

水分を守る働きをしているものには、その他に天然保湿因子、皮脂があります。


保湿作用の役割は、セラミドが80%、天然保湿因子が18%、皮脂は2%で、圧倒的にセラミドが重要な役割を担っています。


角質層は、角質細胞という死んだ細胞が10〜20層積み重なってできています。


その細胞同士をくっつける接着剤の働きをしてるのが角質細胞間脂質です。お菓子の「おこし」の米粒同士が角質細胞で、それらをくっ付けている飴の部分が角質細胞間脂質に相当します。


角質細胞間脂質はセラミド+コレステロール+脂肪酸で構成されますが、そのうち40%がセラミドという物質です。


セラミドは角質細胞同士をくっつけているだけでなく、中に水を蓄えています。油性でありながら水と結合する不思議な物質です。


セラミドが水と結合することで、角質層の水分が保たれています。

セラミドと結合した水は湿度が0%になっても蒸発しません。気温はマイナス20度になっても凍りません。


この神秘な水があるから人は砂漠に行っても干からびることなく、寒冷地でも池の様に表面から凍ることも有りません。


角質層は死んだ細胞なのに枯葉の様に干からびても不思議では無いのですが、常に20%の水分を含んで潤っています。


この水分はどこから来るのでしょうか。体の奥から自然に上がってきています。


20ミクロンの厚みの角質層の下は、生きた表皮細胞で65%の水分を含んでいます。この細胞を接しているので水が角質層へ浸み出てきます。


この水分を角質層は一部を捉え、残りは空中へ逃がします。このインアウトバランスの中で20%の水分を維持しています。


驚くのは死んだ細胞の集まりである角質層には水分調整能力が有ることになりますが、仕組みは完全には解明されていません。


セラミドが水分を捉える重要な因子である事は解っていますが、一定量の水分が保たれる仕組みは解っていません。


アクアポリンという水の通り道があります。表皮から角質層へと水が上がって行く通り道です。


アクアポリンの本数が増えたり減ったりする事で角質層の水分量が一定に保たれているらしい事は解ってきています。


アクアポリンは年齢とともに減ってしまうので、角質層に湧き上がってくる水分量が減って、肌は乾燥しやすくなります。


肌の中のアクアポリンを増やす方法は未だ研究段階なので、現時点では、セラミドを増やし守って潤い肌にする方法がベストと言うことになります。



◆ サンドイッチ構造で水分を保持するセラミド


脂質の一種であるセラミドは特殊な化学構造をしています。


   角質層のセラミド

ひとつの分子の中に水と結合する部分(親水基)と油性の性格を持つ部分(親油基)とが存在しています。界面活性剤もこういう構造です。


水性と油性の2つの極性を持つ事でセラミドは水を強力に挟み込みます。

電子顕微鏡写真で角質層を見ると、セラミドのサンドイッチ構造が実際に見られます。


サンドイッチに使われる薄切り食パンを例に取ると判り易いと思います。食パンの片面にバター、反対面にジャムを塗ったものを何枚か用意します。


バター面同士がくっ付き易く、ジャム面同士もくっ付き易くなる為、重ねると食パン・バター面・バター面・食パン・ジャム面・ジャム面・食パンと・・・と、サンドイッチ層になります。


これは層板構造とか、ラメラ構造とか呼ばれ、角質細胞間におよそ8層ずつのサンドイッチ構造が見られます。


ジャムを水分と見立てれば、サンドイッチの中にがっちりと入り込み、湿度が下がっても蒸発しません。



◆ セラミド以外の保湿物質


保湿効果が最も高いのがセラミド、次がラメラ構造を作る水素添加大豆レシチン、スピンゴリピッドなど。


次いで、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンが続きます。ラメラ構造は作りませんが、水と結合して蒸発を防ぎます。肌とのなじみが良いのも特長です。


もう一段保湿効果の弱いタイプがアミノ酸。但しアミノ酸は湿度が下がると保湿力も下がります。

これらの成分をどう使い分けたら良いのかが問題なのですが概ね以下の様に使い分けます。


★ 乾燥肌や敏感肌に悩む場合


迷わずセラミド美容液を使います。


★ 重度の乾燥肌では無いが潤いをキープしたい場合

ヒアルロン酸美容液が最適。コラーゲンやエラスチンを含む美容液は、これら成分が肌に定着しないのでしわ対策やリフトアップには気休めにしかなりませんが、保湿には良いです。


★ アミノ酸は無理


アミノ酸配合の美容液もあるのですが、それに保湿を頼るには無理があります。


● 保湿の役割を担う3物質


肌の水分を保つ為に人間が持っている3つの因子があります。

セラミド、天然保湿因子、皮質です。


これらが働きあって肌の潤いをキープしているのですが、その役割は3等分では無く、セラミド80%、天然保湿因子18%、皮脂2%となります。


天然保湿因子とは、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、尿素などの集合体で、弱い保湿力を持ち、湿度が下がると働かなくなる為、イザと言う時には余り役立ちません。


天然保湿因子という響きが何となく効きそうというイメージを与えますが、あまり役立つものでも有りません。これに飛び付かない方が賢明です。



◆ 肌のアトピー症状の改善法は保湿


肌(皮膚)のアトピー症状を改善する最善の方法は保湿です。

アトピー肌には、基本的に遺伝要因がどこかにあります。


例えば、角質層内で天然保湿因子の元になる蛋白質や、角質細胞間脂質が少ないことです。

そのために皮膚のバリア機能が低くなっています。これが完全に元に戻る事は残念ながら有りません。


ですので何か刺激が加わったりすると、湿疹などの炎症が起きやすくなります。

しかし、スキンケアで保湿してバリア機能を高めて行けば、炎症が起きにくい肌(皮膚)の状態を保つことが可能になります。


たかが保湿と思うかも知れませんが、保湿こそが何よりも重要で効果の出るスキンケアになります。

またアトピーの人はアレルギーを起こしやすいという特徴があります。


大人の場合、アレルギーの原因の多くは、ダニ、埃、カビという、外から皮膚を刺激する物質です。

乳児期の場合には食べ物のアレルギーと言った体の内側からの関与も有りますが、成長するにつれて消化器が発達して、大人になると食物アレルギーの問題はかなり少なくなります。


つまり、大人では外から肌に触れてくるものが問題となるため、バリアを高めるスキンケアを行うことで、皮膚のアレルギー反応はかなり抑えられます。

遺伝的な体質を変える事は非常に難しいのですが、保湿ケアなら簡単に出来て皮膚のアレルギー反応を抑えられます。


アトピーに人で炎症が起きてしまったら


・炎症が起きている場合は塗り薬で炎症を抑える

・炎症は治まった後は、保湿剤で保湿し続ける


この様にして症状が和らいでゆくことで、肌のバリア機能が復活して行きます。

保湿剤を塗って皮膚を保護するスキンケアで炎症まで抑える事ができます。


もうひとつ厄介なのが痒みです。

痒いと引っ掻いて肌を傷付けて炎症を起こす物質が入ってきます。さらに炎症を起こして痒い、だから引っ掻く。と悪循環に陥ります。


アトピーを良くするには、単純に、引っ掻くことを減らせば良い、そうすれば炎症がなくなって良くなって行きます。

肌(皮膚)というのは刺激を加えれば、どんどん炎症を起こして行くものです。ですので、刺激を与えない工夫が必要です。


刺激を与えない最善の方法が保湿です。



◆ そもそも化粧水は本当に必要なものなのか


結論から言うと、保湿以外のビタミンC誘導体などのアンチエイジング成分を含む化粧水は美肌に有効です。

しかし、保湿を目的とする場合には化粧水は意味が有りません。


洗顔後は、まず化粧水。余りにも当たり前過ぎて、この手順に意味があるかどうかを考えた事のある人は先ずいないでしょう。


化粧水はピュアなイメージで肌を清らかに潤してくれる感じがします。

ベースが水なので、肌にうっすら浸み込む様なイメージがあります。


この様にイメージ先行で常に女性達に支持されて来た化粧水ですが、現実はイメージとは随分異なっています。


化粧水の成分は大部分が水で、肌の水分にはなりません。水々しい肌の正体は肌の中の保湿成分は水を抱えている状態であって、外から幾ら水を補ってみても、単に蒸発するだけです。


肌の中にはセラミドなどの、水と結合する物質が有るのですが、それが失われた肌に幾ら水分を与えても、ザルに水です。


保湿成分を肌に与える事が真の保湿になりますが、化粧水の成分のほとんどが水で保湿成分を含んでいないので、化粧水では保湿は叶いません。


美容液が保湿の鍵になります。


つまり化粧水を肌に叩き込んで潤ったと思ってもそれは錯覚で、現実には化粧水のほとんどは時間とともに蒸発します。


肌に化粧水を付けるのは、夏の道路に打ち水をする行為と似ています。一瞬爽やかな気がしますが、時間とともに蒸発してしまい、気温が下がる程には気化熱を奪っては呉れません。


化粧水はあくまでも気分的な清涼感を得るものと考えるのが真実です。打ち水に高価なミネラルウォーターを使わなくても良いのと同じで、高価な化粧水を使っても価格に見合う効果はありません。


「なんとなく潤った感じ」と女性は良く言うのですが、何となくケアしていても美肌は生まれません。

女性に化粧水を使う理由を聞くと「肌には水分が必要だから」とほとんどの人が答えます。


確かに水分は必要です。が、肌の水分を守る為に必要なのは、水そのものでは無く、それをキープする保湿成分です。


髪の毛で考えればわかり易いと思います。


乾燥してパサ付いた髪の毛に水を付けても、30分もすれば蒸発してまた乾いて元のパサ付いた髪に戻ります。


ヘアクリームなどの潤いを保つものを付ければ乾きません。


水分を幾ら与えてもきりが無いのです。肌にも、水分そのもので無く、それをキープするものを付ければ潤いは持続します。


そもそも肌は何故乾燥してしまうのでしょうか。それは、肌の中の保湿物質が年齢とともに減るからです。


肌の潤いを守っているのは、ズバリ、セラミドと言う物質です。これが赤ちゃんの時には沢山あるのですが、年齢とともに減って行くので乾燥し易くなります。



◆ 化粧水は本来肌に入ってはいけないもの


私達が化粧水や美容液など、色々なものを「入れよう」としている角質層は、ものを「入れない」ために存在します。


体をガードする機能ですから、何とも皮肉な話です。


化粧品と肌はpHも違うし、浸透圧も違う、体にとっては異物です。これが体に入らない様にしているのが角質層です。


これを角質層のバリア機能と言ってますが、バリア機能が有るお陰で、海水浴してみ塩漬けにならないし、洗剤を素手で触っても薬品中毒になりません。


化粧品は肌に入ってはいけない物であり、本当に入ってしまったら、激しい痛みをもって警告を発します。


肌の調子が悪いとき「最近肌荒れがして、化粧水が入って行かないんです」とか言う人がいますが、不思議な感覚です。


そもそも化粧水や化粧品は入らないものなんですから。

角質層のバリア機能が働いていれば、化粧品でも何でも肌からは入りません。


反対に肌荒れしてバリア機能が壊れてしまうと、ものは皮膚から入って行きます。入らないのが健康で正常な状態なのに、肌荒れした時に化粧水が入らない様に感じると言うのは、理屈が合いません。


角質層のバリア機能が壊れるとどうなるでしょうか。

洗い過ぎなどで角質層に含まれるセラミド等の脂質が取り去られてしまうと、ものを通し易くなります。


色々なものが入って行くので、石鹸や化粧品がしみたり、痛みがでたり、埃や衣服の刺激で痒くなります。これが乾燥性敏感肌です。


荒れた肌に化粧水を付けるとしみる理由は、壊れた角質層のバリアの隙間から化粧水が入ってしまった証拠であり、異物である化粧水を肌が拒絶しているからです。だからしみる=拒絶反応。